2005年6月21日(火)

小泉―盧武鉉会談

 日韓首脳会談は何の実りのない会談となってしまった。小泉総理と韓国大統領とのトップ会談は過去6回あったが、今回の7回目の会談は「最悪の会談」と、韓国のマスコミは酷評している。

 「竹島問題」で冷え込んだ関係の改善に向けての糸口を見出せなかったどころか、肝心要の問題で平行線を辿り、事実上物別れに終わってしまった。韓国側からすれば、小泉総理は何一つ韓国側の要求に応じなかったことから失望と落胆の声が聞かれるが、日本側からすれば、「違いをはっきりさせた」「靖国や歴史認識では譲れない」ということを韓国側に知らしめたとして、まあまあの評価をしている。

 盧武鉉大統領は当初、小泉総理との会談をやろうかどうか、悩んでいたそうだ。ハムレットの心境だったようだ。「やらなければ良かった」との声も聞かれるが、今年3月に国民向け声明で「これまでは未来志向的韓日関係を考えて自制してきた。しかし、もうこれ以上看過できないところまできてしまった。これからは断固として是正を求めていく」と方針転換したこと、さらに直前の米韓首脳会談でブッシュ大統領から「小泉総理に直接言ってみたらどうか」と進言されたこともあって会談に踏み切ったようだ。

 まあ、結果は裏目に出たが、これで韓国による日本の国連常任理事国入り反対の声は一段と強まることが予想される。南北一体による「反日運動」も起きるかもしれない。小泉総理の靖国参拝で、中国、韓国がどう出るか、改めて参拝の時期が注目される。