2005年7月21日(木)

プルトニウム4kgで1トンの核爆弾製造

 6カ国協議を前に北朝鮮の核関連で衝撃的な発言が飛び出てきた。19日に発売された韓国の総合誌「月刊朝鮮」(8月号)が日本の国会議員にあたる北朝鮮の最高人民会議代議員が最近韓国に亡命し、韓国当局に「北朝鮮はプルトニウム4kgを使って1トンの核爆弾を製造した」「現在500kgの小型核爆弾を製造している」と証言した。

 この人物は軍需産業の「第2経済委員会」でミサイルの開発、製造、販売に関わっていたとのことだが、これが事実ならば、北朝鮮はミサイルに核爆弾を搭載できる能力をすでに持っていることになる。日本を射程に据えたノドンも、98年8月に三陸沖に飛んできたテポドンも、搭載重量は700kgだから、十分可能だ。

 DIAのジャコビー局長が今春米議会で「北朝鮮のミサイルは核爆弾を搭載できる」と証言したことがはからずも裏付けられる結果となった。

 それと、もう一つ、この人物は「北朝鮮で製造したミサイルを台湾に売却するため台湾を訪問した」と語っている。俄に信じがたいが、いずれにしても検証が必要だ。韓国政府はこの人物に関するマスコミの問い合わせに「ノーコメント」を貫いている。否定しないところをみると、代議員の亡命はほぼ間違いないかも。仮に認めれば、北朝鮮が送還を要求し、せっかく好転した南北関係が再び壊れる恐れがあるので沈黙を守っているようだ。