2013年2月13日(水)

核実験「Xデー」が12日だった謎

 北朝鮮は核実験を強行した。直前の「誰が核実験すると言ったのか、早合点するな」との北朝鮮のインターネットサイト情報は明らかに攪乱情報だったことがこれでわかったはずだ。

 それにしても、なぜ核実験の「Xデー」が13年2月12日だったのか?

 この日は米国の現地時間だと、二期目のオバマ大統領の一般教書がある日である。北朝鮮の国防委員会は声明で「これから行う核実験は米国を標的にする」と宣言していたことから大統領の演説があるこの日に意図的にぶつけた可能性が大だ。しかし、昨日のTVではコメントするのを差し控えたが、それ以外にももう一つの知られざる理由がある。

 北朝鮮は社会主義国といっても依然として儒教が残存する国である。何をやるにせよ、縁起を担ぐ習性がある。金正日総書記は特にゲンを担くことで知られている。そして、金正日総書記の屋号が「光明星」ならば、ラッキーナンバーは「9」である。

 「9」という数字をラッキーナンバーとみなすのは、建国記念日が「9月9日」であること、自分の誕生日である「2月16日」が足して「9」であることと関連している。従って、何か重大なことを行う場合、ほぼ「9」に照準を合わせることが多い。金正日総書記の場合、例えば;

 元帥推戴日「4月23日」(足して「9」)
 国防委員長就任日「4月9日」。
 総書記就任日「10月8日」(足して「9」)
 最高司令官就任日「12月24日」(足して「9」)
 選挙区も「第333選挙区」(足して「9」である。

 テポドン1号が発射された1998年8月31日も足して「9」である。
 2006年の核実験も「10月9日」
 2009年のテポドン2号の発射も「4月5日」(足して「9」)
 そして昨年のテポドン3号発射も「12年12月12日」(足して「9」)である。

 後継者の金正恩第一書記もこのラッキーナンバーをそのまま継承しているようだ。というのも金正恩氏の誕生日もまた「1月8日」と足して「9」であるからだ。

 例えば、金正恩氏が後継者として表舞台に登場した党代表者大会開催日は2010年の「9月28日」(足して「9」)である。

 父親・金正日総書記の「10月8日遺訓」(足して「9」)に基づいて「11年12月31日」(足して9)に最高司令官に就任している。

 また、金正恩氏が党第一書記就任したのも偶然なのか、「12年4月11日」(足して「9」)である。

 さらに付け足すなら、北朝鮮が今後発射する衛星「光明星」は「9号」である。

 昨年12月に発射した衛星が「3号」ならば、本来ならば、次は「4号であるはずなのに北朝鮮は一気に飛び越えて、どういうわけか「光明星9号」を打ち上げようと大々的に宣伝している。

 ちなみに、今回の核実験の日は「13年2月12日」と足して「9」である。

 こうした前例を参照にすると、北朝鮮がことを起こす場合の「Xデー」は大体予測できる。