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大統領就任以来、文在寅が固執する北朝鮮との統一。
日本人にとっては「反日国家」のイメージが強い両国ですが、
もしも朝鮮半島の統一が実現したとすると……
・南北統一=真の国交正常化を意味する
・資源の中国依存を解消
・中国の海洋進出阻止が可能となる
など、巨大反日国家の誕生どころか、日本を救う可能性が高くなります。
決して「絵に描いた餅」とは言い切れない驚愕のシミュレーションをまとめた一冊
市内の消毒に回る防疫組(朝鮮中央通信)
国家非常防疫司令部の集計によると、新型コロナウイルスに感染したとみられる北朝鮮の昨日(18日)の「発熱者」は26万2270人。前日(17日)の23万2880人よりも約3万人増えた。
北朝鮮の「発熱者」は新型コロナ感染者を公式に認めた12日の1万8000人を皮切りに17万4440人(13日)→29万6180人(14日)→39万2920人(15日)と右肩上がりで急増したが、16日に26万9510人、17日に23万2880人と2日連続で下降線を辿っていた。このため18日に開かれた政治局常務委会議で金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「今日のように好転の推移がみられれば」と今後の感染推移に期待を示していたが、僅か1日でぶり返してしまった。
その一方で、死亡者は12日6人、13日21人、14日15人、15日8人、16日6人、17日6人と推移し、18日はたったの1人だった。「感染者」数に比べると、極度に少ない。
北朝鮮の核実験場(北朝鮮専門サイト「38ノース」から筆者キャプチャー)
バイデン大統領の訪韓が明後日(20日)に迫っている。
CNNは昨晩、米当局者の話として「北朝鮮がバイデン大統領の日韓歴訪中に大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられるミサイルの試験発射を準備している」と伝えていた。
CNNによると、米情報に精通したこの当局者はその根拠として「過去ICBM発射時に見られた兆候が捕捉された」ことを挙げ、「48時間から96時間以内に試射の可能性がある」と語っていた。
平壌市内(朝鮮中央通信)
北朝鮮が5月12日に労働党政治局会議を開き、「ステルスオミクロン」と呼ばれる「BA.2」系の感染者を確認して以来、新型コロナウイルスの感染症状とみられる「原因不明の発熱者」が爆発的に急増している。
北朝鮮の国家非常防疫司令部の発表によると、全国一日の「発熱者」は12日の1万8000人から17万4440人(13日)→29万6180人(14日)→39万2920人(15日)→26万910人(16日)と推移し、累積で148万306人に達している。北朝鮮の人口(約2500万人)の16人に1人が4月末からまだ1か月もしない間に感染したことになる。
意外なのは死亡者が極めて少ないことだ。北朝鮮の公式統計では6人(12日)→21人(13日)→15人(14日)→8人(15日)→6人(16日)と、合計でまだ56人しか確認されていない。
初めてマスクを着用して党政治局会議に出席した金正恩総書記(朝鮮中央テレビから)
北朝鮮が今朝、それも午前2時に労働党中央委員会政治局会議を緊急招集した。
党本部庁舎で金正恩(キム・ジョンウン)総書記が主宰した政治局会議に金総書記は初めてマスクを着用して現れた。発言する時はマスクを外していたが、後にも先にも金総書記のマスク姿を見るのはこれが初めてである。
金総書記が出席する政治局会議は党軍事委員会会議と合わせて20年には19回、21年にも18回、今年も1月に開かれているが、出席者らが全員マスクを着用するのは極めて異例である。
プーチン大統領と金正恩総書記(労働新聞から)
ロシアのウクライナ侵攻を一貫して支持している北朝鮮はこれまで外務省がホームページを通じてロシア支持を表明していたが、最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は昨日、プーチン大統領に時下に連帯を表明していた。ロシアのウクライナ侵攻が始まってから金総書記がロシア支持を公然と表明したのはこれが初めてである。
金総書記はロシアの祖国戦争勝利記念日に際して送った祝電の中で先の世界大戦でのロシアの貢献について言及し、「ロシア人民は無比の英雄主義と犠牲的精神を発揮して、人類の運命を脅かしていたファシズムを撃滅する正義の大戦で偉大な勝利を収めた」とロシアを持ち上げていた。
そのうえで「不滅の勝利の伝統を継承して敵対勢力の政治的・軍事的威嚇と恐喝を根源的に取り除き、国の尊厳と平和と安全を守るためのロシア人民の偉業に固い連帯を送る」と、ロシアのウクライナ侵攻を「国の尊厳と平和と安全を守るための偉業」と位置づけ、北朝鮮はロシアとの「戦略的かつ伝統的な朝露友好関係が時代の要求と両国人民の根本利益に即して絶えず強化され、発展する」との確信を表明していた。
プーチン大統領と金正恩総書記(労働新聞から)
昨今、核ボタンを手にした世界の指導者で核使用について言及したのはトランプ前大統領とプーチン大統領、そして金正恩(キム・ジョンウン)総書記の3人しかいない。
トランプ前大統領は金総書記と「チキンレース」を演じていた2018年に金総書記が新年辞で「米国は決して私と我が国を相手に戦争を起こせない。米本土全域が我々の核打撃射程圏内にあり、核ボダンが私の事務室のテーブルの上に常にあるということは決して脅しでもなく現実であることをはっきりと知るべきだ」と米国を威嚇したことに反応し、「金正恩に私も核のボタンを持っていることを知らせてくれ。私のものは彼のものよりもずっと大きく、もっとパワフルだ。そして、私のボタンは機能する!」と発言していた。
国政課題のボードを手にする尹錫悦次期大統領(中央)(政権引き継ぎ委員会HPから)
韓国は10日には尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が発足する。尹錫悦次期大統領の政権引き継ぎ委員会は昨日(3日)、尹政権が今後5年間で取り組む国政課題を発表した。
国政課題(110)は大きく分けて20項目から成っているが、項目別に主な課題を3つ挙げてみた。
議員時代に竹島をバックに写真を撮る朴進氏(前列右端)(「JPニュース」提供)
岸田文雄首相は10日に行われる尹錫悦(ユン・ソクヨル)韓国大統領就任式に出席するのを見送るようだ。前のめりならずに尹次期政権の対日政策を見極めたいとの慎重論が史上最悪の日韓関係の打開のために出席すべきとの積極論を制したようだ。
政府自民党の中には文在寅(ムン・ジェイン)政権とは異なり対日融和路線を掲げる尹政権に期待する向きがある。しかし、政権が変わったからといって長年にわたる日韓の懸案が一朝一夕で解決できるはずはない。まして、元慰安婦問題は保守の盧泰愚(ノ・テウ政権)から30年以上も、また元徴用工問題も革新(進歩)の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権から20年にわたって引きずっている「不治の病」である。
尹次期大統領は先頃、日本に韓日政策協議団を派遣し、岸田首相に関係改善の意欲を伝えていたが、関係修復の前提条件となる元徴用工問題の解決策は示さなかったようだ。「関係改善のため共に努力しよう」と呼び掛けただけだった。
軍事パレードに登場していた新型携帯用対戦車ミサイル(朝鮮中央テレビから)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2日前(4月30日)にウクライナ軍がこれまでロシアの戦車1千台余と装甲戦闘車両を約2500台破壊したと、戦果を誇示していた。事実ならば、ロシアにとっては大きな戦力の損失である。
一連の報道によると、ロシアの戦車は自爆ドローン(無人機)や兵士が肩に担いで攻撃する携帯用対戦ミサイルで破壊されているようだ。
ウクライナ軍が現在、使用している対戦車ミサイルは独自の「スタグナP」のほか、英国や米国から供与された「NLAW」や「ジャベリン」などである。建物の陰に隠れ、待ち伏せして進行してきたロシアの戦車に攻撃を仕掛け、破壊しているようだ。
今年は「小泉訪朝」(2002年9月)から20年目となる。小泉純一郎総理(当時)の訪朝で長年の懸案であった「拉致問題」が動き出したのは周知の事実である。
自由主義陣営の首脳の訪朝は2000年6月の韓国の金大中(キム・デジュン)大統領に続くものだが、日本からは首脳ではないものの「小泉訪朝」の12年前の1990年9月には当時No.2の副総理の座にあった金丸信氏が訪朝していた。当時では北朝鮮を訪れた初の西側の執権与党指導者であった。その歴史的な「金丸訪朝」に随行した次男の金丸信吾氏が今年3月23日に亡くなったとの訃報が届いた。残念だ。
「小泉訪朝」で拉致問題が沸騰し、北朝鮮を非難する世論が高まると、それまで北朝鮮と付き合いのあった政党や友好人士らが「君子危うきに近寄らず」とばかり、潮が引くかのように北朝鮮離れを始めた中にあって父親の意志を受け継ぎ、唯一死ぬ最後まで北朝鮮との細いパイプを維持してきた人物が他ならぬ金丸信吾氏である。
岸田首相に尹錫悦次期大統領の親書を手渡す韓日政策協議団一行(「政策協議団」提供)
尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が日本との関係改善のため派遣した韓日政策協議団は4泊5日の日程を終え、28日に帰国したが、尹次期政権と対立している与党「共に民主党」や一部メディアでは「訪日成果はゼロ」と批評されている。
協議団は滞日中、50数人の政財界及び学界、マスコミを相手に計22回の公式会談、面談を重ねたこと、中でも林芳正外相との会談に続き、岸田文雄首相に表敬訪問ができたことを大いなる成果と自画自賛していた。
代表団団長の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長(野党「国民の力」)は昨年11月にも韓日議連朝鮮通信使委員会訪日団を引率して来日していた。この時は林外相にも岸田首相にも会えなかった。文政権の最後の駐日大使となる姜昌一(カン・チャンイル)大使は昨年1月22日に着任してからも今もって外相にも首相にも会えていない。
朝鮮人民革命軍創建90周年記念軍事パレードで行進する人民軍(労働新聞から)
国連総会で140数か国に及ぶ圧倒的多数の加盟国がロシアのウクライナ侵攻を非難する声明に賛同し、また、中国やインド、キューバ、イラン、ベトナムなどロシアと友好関係にある国々が相次いで棄権に回ったが、北朝鮮はロシア、ベラルーシ、シリア、エリトリアの4か国と共に反対に回ったことは周知の事実である。アジア(48か国)で反対票を投じたのは唯一、北朝鮮だけだった。
反対票を投じる前に国連総会で演説した北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は「ウクライナ危機の根本的な原因は全的に法的な安全保障を提供してもらいたいとのロシアの合理的で正当な要求を米国と西側が無視し、露骨にNATO(北大西洋条約機構)の東進を追求し、攻撃武器体系を配置したことにある」と反対の理由を説明していた。
北朝鮮はウクライナの情勢では国際社会に向けて外務省のホームページを通じて自己主張を展開している。
パレードのフィナーレに登場したICBM「火星17型」(朝鮮中央テレビから)
朝鮮人民革命軍創建90周年を記念して25日に行われた金正恩政権下の11回目の軍事パレードは見どころ満載だった。北朝鮮が2時間20分にわたって録画中継したパレードの映像をチェックすると、幾つか注目すべき点があった。
金正恩総書記とプーチン大統領(労働新聞から)
北朝鮮外務省は金正恩(キム・ジョンウン)総書記訪露3周年(4月24日)の今日、ホームページにロシアとの関係を強化する記事を載せていた。
バイデン大統領と金正恩総書記(バイデン大統領のHPと「労働新聞」から筆者加工)
バイデン政権は政権発足時から北朝鮮に対話を呼び掛けているが、北朝鮮はひたすら無視している。
北朝鮮が16日に核搭載用新型戦術誘導ミサイルの発射実験を行ったことについて聞かれた米国務省のプライス報道官はプリンケン国務長官やシャーマン国務副長官、そして訪韓中のソン・キム北朝鮮担当特別代表らが「外交の門は閉ざされていないことを北朝鮮にはっきりと伝えるように努力している」と語っていた。
そのうえでプライス報道官は「しかし、北朝鮮はまだ応じていない。我々は北朝鮮に対して敵対的意図も持っていないし、前提条件を付けずに会う意向を何度も表明しているが、北朝鮮は我々の誘いに応じず、大陸間弾道ミサイルの発射など一連の挑発を行っている」と北朝鮮の対応を非難していた。
金正恩総書記の左側が朴正天次帥、右側が失脚した前任者の李炳哲次帥(労働新聞から)
朝鮮労働党最高幹部の一人で、軍事部門を統括している朴正天(パク・ジョンチョン)書記(党軍事委員会副委員長=次帥)が2月1日に行われた旧正月慶祝公演に姿を現して以来、ぷっつり消息を絶っている。
この間、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が出席した2月16日の金正日(キム・ジョンイル)前総書記生誕80周年中央報告大会を欠席し、3月24日の新型大陸間弾道ミサイル「火星17型」の発射にも立ち会っていなかった。ちなみに前任者の李炳哲(リ・ビョンチョル)書記は2017年の北朝鮮初の大陸間弾道ミサイル「火星15型」の発射時には金総書記と共に立ち会っていた。
同じ政治局常務委員である崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長、趙甬元(チョ・ヨンウォン)党組織担当書記、金徳訓(キム・ドククン)総理の3人が揃って出席した4月15日の金日成(キム・イルソン)主席生誕110周年祝賀群衆パレードにも朴書記の姿はなく、絶対に欠かしてはならない錦繍山太陽宮殿参拝にも現れなかった。
党初級書記大会で金正恩総書記に演説文を渡す「問題の女性」(朝鮮中央テレビから)
日本でも話題となった北朝鮮の名物アナウンサーの李春姫(リ・チュンヒ)さんに金正恩(キム・ジョンウン)総書記が高級住宅をプレゼントした4月13日の平壌市内の高級住宅地区竣工式で韓国情報当局はある女性に注目していた。この女性が平壌の松新・松花地区に建設された80階建て超高層アパートの4月11日の竣工式でもテープカットする金総書記を舞台の後方から見守っていたからだ。
端正な紺色のツーピスを着たこの女性を韓国情報当局がマークし始めたのは今年2月26日に開催された初級党書記大会に登場し、ひな壇で金総書記に演説文を差し出した時からである。
女性は金総書記の野外活動に随行する際には肩に黒色の地味なデザインのショルダーバックを掛けているが、その姿は金総書記の実妹・与正(ヨジョン)党副部長とダブって映る。しかし、与正氏と異なるのは全国民に義務付けられている金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)バッジを胸に着けていないことだ。
NATO代表団が韓国の鄭義溶外相にウクライナへの軍事支援を要請(韓国外交部提供)
先週はロシアのショイグ国防相が3月中旬に北朝鮮を訪問し、「消耗した弾薬やミサイルなどの支援を要請し、北朝鮮がこれに応えた」とのウクライナ発の未確認情報が駆け巡ったが、折しもウクライナは韓国に対してロシアに対抗するための兵器支援を要請していた。
西側の一員としてウクライナ支持を表明している韓国政府はこれまでに防弾ヘルメット、テント、毛布や衣料品など援助物資を民間機やチャーター便でウクライナに送っているが、韓国がウクライナに表明した総額4000万ドル規模の支援はどれもこれも非殺傷用軍需物資あるいは人道支援に限られている。
しかし、ウクライナ及び米欧が韓国に求めているのは人道支援よりも軍事支援のようである。そのことはゼレンスキー大統領がオンラインによる韓国国会演説(4月11日)で「ロシアの艦船、ロシアのミサイルを防ぐ様々な軍事装備が韓国にはある。ロシアに立ち向かえるよう韓国が我々を助けてもらえればありがたい」と直訴していたことからも明らかだ。
北朝鮮版「イスカンデル」と称されている新型戦術誘導ミサイル(労働新聞から)
北朝鮮が4月15日の金日成(キム・イルソン)主席生誕110周年に合わせて大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射か、もしくは核実験を実施するのではと日米韓軍事当局は警戒していたが、北朝鮮が実際に発射したのは短距離ミサイルであった。
今朝、北朝鮮は16日に「新型戦術誘導兵器を発射した」と発表した。北朝鮮の発表によると、戦術核運用のための実験を行ったとのことだ。明らかにこれまでの新型戦術誘導ミサイルの発射とは次元が異なる。そのことは、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が立ち会ったことからも読み取ることができる。
米海軍の原子力空母「エーブラハム・リンカーン」(全長333メートル、10万トン級)が昨日(12日)、韓国南東部の蔚山沖の公海上に入った。
米空母が朝鮮半島沖、日本海に入るのは2017年11月以来、4年5カ月ぶりである。米国の空母派遣は15日の金日成(キム・イルソン)主席生誕110周年や25日の朝鮮人民革命軍創設90周年に合わせて北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射や核実験を行う可能性があるとみて、牽制することに狙いがある。
米韓合同軍事演習の事前演習となる危機管理参謀訓練(CMST)が始まった12日に入港したことから韓国海軍との合同訓練が取り沙汰されているが、合同演習をやるやらないに関わらず、この時期に最新鋭戦闘機「F―35」や「FA―18」など約80機の航空機を搭載し、原子力潜水艦やイージス駆逐艦などから成る船団を率いた空母が日本海に入ったこと自体が北朝鮮への睨みを利かせることになる。
「先制攻撃すれば、核攻撃する」と韓国軍を恫喝した金与正氏(「JPニュース」提供)
米韓当局は北朝鮮による「衛星」発射とした長距離弾道ミサイルの発射や核実験が今月中にあるかもしれないと警戒している。
北朝鮮外務省が「偵察衛星の開発は正常な権利である」(3月4日)と主張し、北朝鮮対外宣伝メディア(「メアリ」)も「衛星の開発は国家防衛威力強化のための正常な自衛的活動である」(3月11日)と報道していることから警戒心を増幅させているようだ。また、米韓のメディアも揃ってその種の情報を流しているのも気になるようだ。
例えば、米国の北朝鮮専門サイト「38ノース」は「西海衛星発射場で新たな資材や車両の動きが観測された」(3月31日)と報じ、韓国「聯合ニュース」は「北朝鮮が核実験場の復旧作業を加速化させており、韓国軍と情報当局は来月中旬にも7回目となる核実験が可能と判断していることが分かった」(3月27日)と伝え、米CNN放送もまた、「バイデン米政権は北朝鮮が本格的な核実験の準備に突入したとみている」(3月31日)とのニュースを流していた。
韓国の尹錫悦次期大統領と北朝鮮の金正恩総書記(筆者キャプチャー)
朝鮮半島がキナ臭くなってきた。韓国と北朝鮮の国防トップが「先制打撃」「先制攻撃」を口にし、相手を威嚇し始めたからだ。
北朝鮮が極超音速ミサイルに続き、中距離弾道ミサイル「火星12」、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を連射し、レッドラインを越えたことに態度を硬化させた韓国国防部の徐旭(ソ・ウク)長官が「北朝鮮のミサイル発射兆候が明確ならば先制打撃する」と口火を切ったのが1日。この発言に北朝鮮軍No.1の朴正天(パク・ジョンチョン)党中央軍事委員会副委員長(元軍総参謀総長)が即座に反応し、「仮に韓国軍が誤判し、我が国家を相手に先制打撃のような危険な軍事的行動を行った場合、我が軍隊は容赦なくソウルの主要標的と韓国軍を壊滅することに総集中する」と応酬してみせた。
北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)総書記の実妹である金与正(キム・ヨジョン)党副部長も「韓国軍部が我々に対して深刻なレベルの挑発的刺激と対決意志を示した以上、私も委任を受け、厳重警告する」と前置きし、「惨事を招きたくなければ、自粛せよ」と、韓国に警告を発していた。
金正恩総書記の妹、金与正党副部長(朝鮮中央テレビから)
金正恩(キム・ジョンウン)総書記の実妹で、実質的に北朝鮮権力No.2である金与正(キム・ヨジョン)党副部長が久しぶりに口を開いた。
今朝の朝鮮中央通信は韓国の徐旭(ソ・ウク)国防部長官が1日に「北朝鮮のミサイル発射兆候が明確ならば先制打撃する」との趣旨の発言したことを批判する金与正氏の談話を伝えていた。
徐長官は正確には「ミサイル発射兆候が明確である場合は発射地点と指揮・支援施設(指導部)を打撃できる能力と態勢も備えている」と発言し、ICBMの発射や核実験再開の動きを見せている北朝鮮を牽制しただけだったが、与正氏は以下のように猛烈に「反撃」していた。
北朝鮮の豊渓里の核実験場(「ノース38」から筆者キャプチャー)
北朝鮮が北東部の豊渓里の核実験場を急ピッチで復旧する動きを見せていることから米韓軍事・情報当局は北朝鮮の7度目の核実験を既成事実とみなし、警戒を強めている。
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