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大統領就任以来、文在寅が固執する北朝鮮との統一。
日本人にとっては「反日国家」のイメージが強い両国ですが、
もしも朝鮮半島の統一が実現したとすると……
・南北統一=真の国交正常化を意味する
・資源の中国依存を解消
・中国の海洋進出阻止が可能となる
など、巨大反日国家の誕生どころか、日本を救う可能性が高くなります。
決して「絵に描いた餅」とは言い切れない驚愕のシミュレーションをまとめた一冊
トランプ大統領と金正恩総書記(ホワイトハウスと「労働新聞」から筆者キャプチャー)
大方の予想に反してタイムリミットの2週間を待たずに米国がイランの核施設を空爆した。イスラエルのイラン空爆同様に奇襲攻撃だった。
「トランプ政権がイランの核施設を攻撃」の速報に接した韓国の保守層の間では早くも「次は北朝鮮だ」「北朝鮮の核施設にも空爆を」の声が巡っている。
トランプ政権は韓国のこうした声に応えることができるのだろうか?何よりも対イラン同様に同じ理屈で北朝鮮の核施設に対しても攻撃できるのだろうか?
1994年の第1次核危機の時に訪朝したカーター大統領と金日成主席(労働新聞)
トランプ政権はイランに対して無条件降伏を迫っている。イランが2週間以内に核放棄を決断しなければ、イスラエルに加勢し、イランを攻撃し、バンカーバスタ ー(地中貫通爆弾)で核施設を破壊することが検討されているようだ。
本気なのか、ハッタリなのか、定かではないが、トランプ大統領の威嚇にイランが屈服するかどうか、どの国よりも注視している国がいる。北朝鮮である。北朝鮮も過去、3度、核関連で米国と遣り合った過去があるからだ。
パナマ運河で臨検された北朝鮮の貨物船「清川江号」(「今日の朝鮮」から)
イスラエルとイランの報復合戦はエスカレートする一方だ。
イスラエルは首都テヘランの制空権を握り、イランの主要目標への空爆を続けているが、これに対してイランはミサイルでの反撃を試みているもののミサイルの保有数にも限りがあり、加えてミサイル発射台を破壊されるなど苦戦を強いられているようだ。
このまま戦闘が続き、仮に米国までイスラエルを後方支援し、イラン攻撃に加わるようだと、イランの敗北は目に見えている。
訪朝したショイグ元国防相とイラン問題を協議した金正恩総書記(朝鮮中央通信)
一昨日(17日)、この欄に載せた「プーチン大統領の特使、ショイグ前国防相がまた平壌へ 共同でイランを支援か!」のヘッドラインの記事で「北朝鮮はイスラエルとイランの紛争が勃発して以来、外交部もメディアも不気味なぐらい沈黙を守り続けている」が、「金総書記とショイグ書記との会談結果次第では北朝鮮が公式に反応する日は近い」と予測したが、北朝鮮が今朝、イスラエルを非難する外務省スポークスマン談話を出した。
トランプ大統領と金正恩総書記(朝鮮中央通信とホワイトハウスからキャプチャー)
保守から政権を奪還した進歩派の李在明(イ・ジェミョン)大統領は尹錫悦(ユン・ソクヨル)前政権下で悪化した北朝鮮との関係改善のための布石として米朝首脳会談の復活を願っているが、北朝鮮が思うように反応せず、腐心しているようだ。
大統領就任(6月4日)から約1週間後の6月12日が7年前にトランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)総書記との間で史上初の米朝首脳会談が行われた記念日であることから米朝間で何か前向きな動きがあるのではと期待を寄せていたが、ワシントンから李大統領の手元に届いたのは落胆の知らせだった。
米国の北朝鮮専門サイトで知られる「NKニュース」が前日(6月11日)に金正恩総書記がトランプ大統領の親書の受け取りを拒否していると報じたのだ。「NKニュース」によると、米国はトランプ大統領の親書を国連駐在の北朝鮮の外交官に何度か伝達しようと試みたが、北朝鮮は全く反応しなかったようだ。
今年3月に訪朝したショイグ書記と金正恩総書記(朝鮮中央通信)
ロシアのプーチン大統領の側近で、前国防相のショイグ国家安保会議書記が急遽平壌に飛び、金正恩(キム・ジョンウン)総書記と会談を行った。
極秘訪朝ではなかった。ロシアの「ノボスチー通信」が金総書記との会談が始まったことを伝えているからだ。
国家安保会議のスポークスマンもショイグ書記がプーチン大統領の「特別任務」の指示を受け、平壌を訪問したことを発表している。
昨年5月に訪朝したロシア沿海州代表団と羅津市委員会が会談(駐朝ロシア大使館配信)
ロシアと北朝鮮の関係は軍事分野だけが注目されているが、知らぬ間に両国の首都を繋ぐ鉄道が開通されることになった。
ロシア運輸省が明らかにしたところでは両国は本日(17日)から平壌とモスクワを結ぶ国際直通鉄道の運行を再開するようだ。
モスクワと平壌の間は距離にして1万キロ以上もあるのでモスクワ〜平壌鉄道は世界で最も長い直通鉄道路線となる。ロシアの停車駅だけで北朝鮮との国境都市ハサン、ウスリスク、ハバロフスク、チタ、イルクーツク、クラスノヤルスク、ノヴォシビルスク、オムスク、エカテリンブルク、キーロフ、コストロマなどを通り、片道だけで8日間費やす。
南浦造船所での「崔賢号」進水式に出席していた金明植海軍司令官(朝鮮中央通信から)
清津の造船所で進水に失敗して横転した5000トン級駆逐艦「姜健(カンゴン)号」の進水式が6月12日、場所を羅先造船所に移して、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の出席の下、盛大に行われたが、本来ならば立ち会っていなければならない金明植(キム・ミョンシク)海軍司令官の姿が見えなかった。
北朝鮮初の駆逐艦である「崔賢(チェヒョン)号」の進水式が朝鮮人民解放軍の創建日である4月25日に南浦の造船所で行われた時は北朝鮮のメディアは「朝鮮人民軍の金明植海軍司令官(海軍大将)をはじめとする海軍の主要指揮官たちと海軍の東・西海艦隊と管下水中および水上艦戦隊の指揮官たちが、金正恩総書記を限りない敬慕の念を抱いて丁重に迎えた」と伝えていたが、「姜健号」の進水式では「海軍の主要指揮官たちが限りない敬慕の念を抱いて金正恩総書記を丁重に迎えた」とされ、金司令官の名前は読み上げられなかった。
式典の模様を伝えた国営通信「朝鮮中央通信」によると、海軍司令官は金明植海軍大将から方光錫(パン・グァンソプ)上将に代わっていた。
南北を隔てている軍事境界線(韓国合同参謀本部)
朝鮮半島は国土が南北に分断され、南半部を占めている大韓民国(韓国)と北半部を支配している朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が対峙しているため相手地域への移動の自由も、「移民」も認められていない。従って、韓国あるいは北朝鮮での移住希望者は生まれ故郷を脱出するしか手立てはない。
北朝鮮から韓国に脱出(亡命)する人を韓国では「脱北者」と呼ばれている。
韓国の統計によると、その数は2024年12月まで累積3万4314人に達している。物凄い数だ。今年もすでに1月から3月にかけて38人が中国など第3国を経て、韓国に逃れている。
ロウハーニー大統領(当時)と会談した故金永南最高人民会議委員長(労働新聞から)
イスラエルのイラン核施設への空爆とイランの報復で「イ・イ紛争」がとうとう勃発してしまった。
イスラエルによる2日連続の空爆でイラン側は核関連施設の一部が破壊されたほか、革命防衛隊のサラミ司令官とバゲリ参謀総長、それに20数人の空軍将校や核開発の責任者らが殺害されるなど多大な人的損害を被ったようだ。
イランはドローンとミサイルで直ちに反撃し、ミサイルの一部は首都テレアビブに落下し、建物の一部が破壊され、50数人が死傷した。
北朝鮮の第2号駆逐艦「姜健」の進水式
北朝鮮は5月21日に日本海に面した清津造船所で新型駆逐艦をお披露目し、派手に進水式をやるはずだったが、駆逐艦は金正恩(キム・ジョンウン)総書記の目の前で横転、座礁し、ものの見事に浸水に失敗してしまった。
激怒した金総書記は党中央員総会が行われる今月下旬までに「原状どおりに復元せよ」と命じていたが、大方の予想を裏切り、僅か3週間で修繕し、昨日(12日)羅津造船所で無事進水式を行うことができたせいか、配信された写真を見る限り、ご機嫌だった。
敵性国家の韓国や米国から「設備もないし、北朝鮮の技術では元に戻せない」「引き揚げに失敗すれば沈没するかも」「駆逐艦を切断するほかないであろう」「海中から引き揚げても使い物にならないのでは」と散々言われていただけに面子が保てて安堵したのだろう。
鄭東泳次期統一相(鄭東泳議員事務所から)
日本は外交、経済だけでなく安全保障面でも日米韓の提携、協調を重視しているが、李在明(イ・ジェミョン)政権の初代統一部長に内定している与党「共に民主党」の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議員が昨日(11日)行った韓国「KBCテレビ」とのインタビューで日本にとっては実に気がかりな発言を行っていた。
鄭東泳次期統一相は2009年には盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の後継者として大統領選挙に出馬し、李明博(イ・ミョンパク)大統領と争った当選5回の重鎮である。今回、統一相に任命されれば、盧武鉉政権時以来20年ぶり、2度目の就任となる。
気がかりな発言とは、TVアンカーの「日本の防衛庁長官が少し前にも言っていたことだが、在韓米軍の場合は朝鮮半島での有事のみ戦闘することになっているが、その幅を少し広げ、太平洋とインドの地域まで在韓米軍を含め戦域を再編成する必要があると。つまり、台湾有事が発生した場合には在韓米軍も派遣すると。こんな感じの発言だったと思うのだが、我々はどう対応すべきなのか」の質問に対する回答のことだ。
トランプ大統領と金正恩総書記(左)(労働新聞とホワイトハウスから筆者キャプチャー)
韓国の李在明(イ・ジェミョン)新大統領をはじめ世界各国の首脳がトランプ大統領との首脳会談の順番待ちをしているのに北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記だけはその気がないようだ。
米国の北朝鮮専門サイト「NKニュース」が昨日(11日現地時間)、金総書記に宛てたトランプ大統領の親書を国連駐在の北朝鮮の外交官が受け取りを拒否していると報じたニュースを韓国のメディアは今朝、大々的に伝えていた。中にはトップ記事扱いしたメディアもあった。受け取り拒否はあり得ない、あるいは奇異と受け止めているからだ。
外電によると、ホワイトハウスのレビット報道官は11日の記者会見でこの報道については否定もせず「トランプ大統領は金正恩氏との書簡のやり取りに引き続き前向きだ。2018年の米朝首脳会談で達成された進展を大統領は望んでいる」と答えていた。
李在明大統領から大統領民情首席秘書官に任命された呉譟ェ弁護士(大統領室提供)
大統領選挙の結果、韓国の第21代大統領に最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補が選出されたが、李在明大統領はいわば、進歩派の象徴でもある文在寅(ムン・ジェイン)元大統領の後継者である。
その文在寅元大統領は回想録で「(私の)最大の過ちは検察総長に尹錫悦を据えたことだ」と、後悔していた。
文元大統領は恩師の盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が成し遂げられなかった悲願の検察改革を実現するため保守派の李明博(イ・ミョンパク)元大統領と朴槿恵(パク・クネ)元大統領の不正を暴く一方で、大統領選挙に介入した情報機関・「国家情報院」の前院長や朴政権の指示を受け慰安婦問題の判決を遅らせた最高裁長官まで逮捕した実績を買って、ソウル中央地検長だった尹錫悦氏を検察総長に登用したが、これが裏目に出て、最後は寝首をかかれてしまった。
一昨年訪露した金正恩総書記を出迎えたプーチン大統領(朝鮮中央通信)
北朝鮮にとって6月はメモリアルデーが何かと多い。例えば、12日はシンガポールで史上初の米朝首脳会談が行われた日である。また。3日後の15日はこれまた史上初の南北首脳会談が行われた歴史的な日でもある。
米朝首脳会談は2018年にトランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)総書記との間で、南北首脳会談は25年前の2000年に金大中(キム・デジュン)元大統領と金正日(キム・ジョンイル)前総書記との間で行われた。二人の金とも今では鬼籍に入っている。
米朝は今年1月にカムバックしたトランプ大統領が就任早々、米FOXニュースとのインタビュー(1月23日)で、「金正恩氏に再び連絡してみる」と発言し、3月31日にもホワイトハウスで記者団に「金正恩とは意思の疎通がある。我々はおそらく何かをするであろう」と意味深な発言をしていたことからシンガポール会談7周年にあたる今月に何か動きあるのではと予測されていた。しかし、北朝鮮の米批判が鳴りやまないことから大きな変化を期待するのは時期尚早のようだ。
5月23日に衛星で撮影された座礁した北朝鮮の新型駆逐艦(マクサール・テクノロジース)
北朝鮮は5月21日に浸水に失敗し,艦首がふ頭に、艦尾が海水に置かれていた5000トン級新型駆逐艦のバランスを整え、艦を安全に縦に進水させて埠頭に係留したようだ。
事故発生と同時に北朝鮮は異例にも「進水の過程で未熟な指揮と操作上の不注意により、台車移動の平行性が保たれなかった結果、艦尾部分の進水すべり台が先に離脱して洲に座り、船底の一部の区間の破孔によって艦の均衡が破れ、艦首部分が船台から離脱できない重大な事故が発生した」ことを明らかにしていた。
事故を目の当たりにした金正恩(キム・ジョンウン)総書記及び党中央軍事委員会は担当部署の党軍需工業部に対して今月末に開催予定の党中央委員会総会まで完全に復旧させ、浸水させるよう厳命していた。
李在明大統領(右)と金正恩総書記(「共に民主党」と「労働新聞」からキャプチャー)
北朝鮮の国営通信「朝鮮中央通信」が今朝、韓国の大統領選挙の結果を以下のように伝えていた。
「韓国で昨年の『非常戒厳事態』で大統領が弾劾されてから2か月後に大統領選挙が行われた。選挙では共に民主党の候補、李在明が21代大統領に当選した」
大統領が4日未明に決まってから1日経っての報道だ。
金民錫次期首相(金民錫議員のフェイスブックから)
李在寅(イ・ジェミョン)政権下の最有力首相候補に「共に民主党」の金民錫(キム・ミンソク)議員の名前が挙がっている。内定したと言っても過言ではないようだ。
金民錫次期首相は李在明大統領と同様に日韓条約締結1年前の1964年生まれの61歳。本籍は慶尚北道の慶州だが、生粋のソウル生まれである。
全斗煥(チョン・ドファン)軍事政権の戒厳令及び光州事件から2年後の1982年にソウル大学(社会学部)に入り、3年後にはソウル大学総学生会会長に選出されるほど当時、反体制学生リーダーとして頭角を現していた。
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
罷免された尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に代わる韓国の新大統領が間もなく誕生する。
韓国の大統領は憲法に基づき国政の最高責任者として絶対的な権限を付与されている。何よりも国民の代表機関としての地位を有している。
人事権だけでも首相及び国防相ら閣僚の任命権を含み軍統合参謀本部議長や陸軍参謀総長ら軍幹部の任命、情報機関「国家情報院」院長及び公共機関や公企業など延べ約2万人の幹部級の人事権を持っている。
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
「政権維持」か、それとも「政権交代」かの天下分け目の韓国の大統領選挙は明日(6月3日)が投票日である。
与野両陣営とも必死だ。勝つためならば手段を選ばない。遊説では対立候補にありとあらゆる罵詈雑言を浴びせている。名誉棄損で告発、告訴されようがお構いなしだ。当選さえすれば、すべてはご破算となるからだ。
韓国はお国柄「政敵」には容赦しない。というのも「勝てば官軍、負ければ賊軍」となるからだ。韓国流に例えるならば「勝てば国家元首、負ければ囚人」となるからだ。
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
韓国大統領選挙は投開票日まで残り2日。接戦でなければ、3日午後8時の投票締め切りと同時に各テレビ局は当確速報を流すであろう。
大統領選挙の勝敗を決するのは無党派票である。
ソウル及び首都圏の京畿道を除くと、与党を支持する保守層は慶尚道、野党を支持する進歩層は全羅道に分かれている。どちらも伝統的に絶対不動の「コンクリート層」と言われている支持基盤である。
李昌大保衛相(「労働新聞」から)
筆者は5月9日のロシアの第二次大戦の対独戦勝80周年記念式典には金正恩(キム・ジョンウン)総書記は訪露せず、訪露するとすれば、プーチン大統領訪朝1周年の6月19日あたりになると予測していた。露朝にとっては歴史的な「包括的戦略パートナーシップ条約」が結ばれた日であるからだ。予想通りならば、金総書記の訪露の日は近い。
その根拠の一つが情報、防諜、秘密警察の機能を担う国家保衛部の李昌大(リ・チャンデ)保衛相の訪露である。
李昌大保衛相は5月26日に平壌を出発し、ロシアを訪問した。
防弾チョッキを身に着けていた「共に民主党」の李在明候補(韓国紙「京郷新聞」)
韓国大統領選挙の期日前投票が始まった。投開票は6月3日である。
世論調査では劣勢に立たされている与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補は逆転勝利を狙い、ギリギリまで同じ保守の第3野党「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)候補との一歩化を目指したが、どうやら不発に終わったようだ。現状でよほどの「突発事態」が起きない限り、野党第1党「共に民主党」(民主党)の李在明(イ・ジェミョン)候補の当選は揺るぎそうにない。
「突発事態」とはズバリ、李在明候補の身辺に不測の事態が起きることを指す。
金正恩総書記と李在明大統領候補(「労働新聞」と「共に民主党」からキャプチャー)
韓国大統領選は6月3日の投票日まで残り1週間となった。
今日(27日)、午後8時から最後のテレビ討論会が行われ、テーマとして政治の他に外交、安全保障問題が議論される。
各種世論調査によると、現状では最大野党の李在明(イ・ジェミョン)候補の当選が有力視されている。
駆逐艦「崔賢号」艦戦闘適用性の試験に立ち会った党担当幹部らと金正恩総書記と娘(朝鮮中央通信から)
金正恩(キム・ジョンウン)総書記は駆逐艦の進水失敗をすでに「犯罪行為である」と決めつけており、「責任のある者らは絶対に自分らの罪科をうやむやにしない」と公言している。
すでに26日現在、現場の責任者である清津造船所支配人のホン・ギルホ、清津造船所技師長のカン・ジョンチョル、行政副支配人のキム・ヨンハクの3人が身柄を拘束され、さらに党の責任者である党軍需工業部のリ・ヒョンソン副部長も「重大事故の発生に大きな責任がある」として身柄を拘束された。但し、上司でもある党軍需工業部長の趙春龍(チョ・チュンリョン)書記は難を逃れているようだ。
北朝鮮は通常ならば、「反革命分子」や「犯罪者」は実名を公表せず闇から闇へ葬る去るのだが、今回は実名を挙げて、身柄を拘束している。これは極めて異例のことである。
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
一昨日、「韓国大統領選 野党候補の圧勝予想から与党候補の追い上げで一転接戦へ」の見出しを掲げた記事を掲載したが、この2日間、本命候補の最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補と、対抗馬の与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補の差がさらに詰まってきた。
2017年に建造された北朝鮮の5千トン級の貨物船「自力」(「今日の朝鮮」から)
北朝鮮の5000トン級駆逐艦の進水失敗はビッグニュースとなって世界を駆け巡っている。韓国や日本のメディアは北朝鮮が事故を公表するのは極めて異例のことだと、伝えている。
確かに、人一倍プライドの高い北朝鮮が都合の悪い不祥事や事故を発表することはそう頻繁にはない。実際に金日成(キム・イルソン)時代から金正日(キム・ジョンイル)時代にかけては皆無と言っても過言ではない。
しかし、金正恩(キム・ジョンウン)時代になってからは変化が生じ、不思議なことにあえて公にする必要のないことまで包み隠さず、国内外に知らしめている。
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
韓国の大統領選挙は序盤、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補の圧勝が予想されていたが、5月18日のテレビ討論を境に与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補が激しく追い上げ、接戦の兆しが出てきた。
投票日(6月3日)まで2週間を切ったが、金韓国の大統領選挙は序盤、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補の圧勝が伝えられていたが、5月18日のテレビ討論を境に与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補が激しく追い上げ、接戦の兆しが出てきた。
投票日(6月3日)まで残り13日となったが、金文洙候補の終盤の追い上げ次第では、あるいは「国民の力」と袂分かった保守系野党「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)候補との一本化が成立すれば、逆転もあり得る。
1万世帯の住宅が建設されている平壌の和盛地区第3段階区域(朝鮮中央通信から)
日本での北朝鮮報道はネガティブ一辺倒なので北朝鮮の体制崩壊はそう遠くないとか、北朝鮮の経済はそのうち破綻するとの見方が大勢だが、意外にも韓国の専門家や学者らは北朝鮮の自壊による吸収統一を目指している政府当局とは一線を画し、冷静な分析を行っていることがわかった。
韓国で最近「生命、平等、平和、協同」のメディア媒体として知られる「プレシアン」から出版された新刊「北朝鮮経済は死んではいませんよ」が興味深い。7人の共著によるこの本には北朝鮮型の市場経済で企業が利益を競い合っていること、インフォーマルな労働市場が日常生活の一部となっていることなど北朝鮮経済の変化を伝えていた。
「共に民主党」の李在明候補(「共に民主党」のHPから)
韓国の大統領選挙は序盤戦で優位に立っている最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補が圧勝を期し、中道層だけでなく、保守層の支持を得るため保守系の政治家や論客らを自身の選挙キャンプに次々と取り込んでいる。
「保守の策士」と呼ばれている尹汝雋(ユン・ヨジュン)元環境部長官を三顧の礼で常任総括選挙対策委員長に招いたほか、与党「国民の力」から尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の弾劾に反対した党の方針に反発し、離党した若手の金相旭(キム・サンウク)議員を引き抜き、「国民の力」と袂を分かった保守系野党「改革新党」の許垠娥(ホ・ウナ)前代表、文炳浩(ムン・ビョンホ)元議員、金勇男(キム・ヨンナム)議員らを相次いで入党させている。また、朴槿恵(パク・クネ)元大統領の支持者らにも食い込み、「朴槿恵後援会」の一部幹部らが「李在明支持」を表明する事態に至っている。
北朝鮮で発見された無人機(上)と韓国軍が保有する無人機(下)(夫勝粲議員室から)
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領は突拍子のないことを考え出す実に危険な思考の持ち主である。
「危険」というのは目的のためには手段を選ばないという意味で、選挙で国民から選ばれた「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前代表ら野党議員らを「反国家勢力」とみなし、その反国家勢力が多数を占めている国会を強制解散させるため非常戒厳令を発案し、そのための大義名分として北朝鮮との局地戦争を引き起こそうとしていたことだ。
戒厳令に関する憲法第77条には「大統領は戦時・事変またはこれに準ずる国家非常事態において兵力をもって軍事上の必要に応じまたは公共の安全秩序を維持する必要がある時には法律が定めるところにより戒厳を宣布できる」となっている。要は,戦時状態でなければ、そう簡単には大統領の特権だとしても非常戒厳令を宣布できないのである。
首都防御軍団第60訓練所で13日に実施された北朝鮮の合同軍事訓練(朝鮮中央通信)
北朝鮮は5月13日に人民軍首都防御軍団第60訓練所で特殊作戦区分隊の戦術総合訓練と戦車部隊による合同訓練を行っていた。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記が立ち会ったこの訓練には軍のトップスリーである努光鉄(ノ・グァンチョル)国防相、李永吉(リ・ヨンギル)軍総参謀長、鄭京擇(チョン・ギョンテク)軍総政治局長をはじめ国防省の主要指揮官と人民軍大連合部隊の軍事・政治指揮官らが勢揃いして参観していた。
大統領公邸から引っ越しした時の金建希夫人(「JPニュース」から)
昨日、裁判所に現れた尹錫悦(ユン・ソンヨル)前大統領の表情はいつになく曇っていた。裁判所に集まった熱狂的な支持者らを見向きもせず、また「尹錫悦!」の声援に応えることもなく、終始無表情だった。おそらく、自らの刑事裁判よりも気懸りなことがあるのだろう。
それと言うのも、金建希(キム・ゴンヒ)夫人が明日(14日)、検察に出頭し、調査を受けるよう要請されているからである。それも参考人ではなく、公職選挙法及び政治資金法違反の容疑者として出頭を命じられているのである。
金夫人の容疑を調べているソウル中央地検の捜査チームは今年2月以降、「対面調査が必要である」として、非公式に再三にわたって出頭を要請していた。しかし、金夫人が梨の礫だったことから業を煮やし、今回、期日を定め、出頭するよう迫ったのである。
防弾チョッキを身に着けていた「共に民主党」の李在明候補(韓国紙「京郷新聞」)
韓国の大統領選挙が本日(12日)、6月3日の投開票日に向けてスタートした。
無所属候補を含め7人の候補が立候補しているが、選挙戦は与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補、それに保守系野党の「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)候補の3人の有力候補で争そわれることになる。
昨日発表された大手世論調査会社「リアルメーター」の調査(7〜9日実施)によると、支持率で李在明候補52.1%、金文洙氏31.1%、李俊錫氏6.3%と、李在明候補が大きくリードしていた。今後、3週間の選挙期間中に異変が起きない限り、李在明候補が大統領に当選する確率は極めて高い。そうなれば、文在寅(ムン・ジェイン)政権以来、3年ぶりの進歩政権の復活となる。
ロシア大使館で演説する金正恩総書記(朝鮮中央通信)
金正恩(キム・ジョンウン)総書記はモスクワで行われたロシアの対独戦争勝利80周年式典に出席する代わりに駐朝ロシア連邦大使館を9日に訪問し、祝賀演説を行っていた。
演説で金総書記は「私は兄弟国のロシアの主権と安全を乱暴に侵奪した敵対勢力の冒険的な軍事的妄動を我が国家に対する侵攻と見なすということと、それに従って条約上の義務を誠実に履行しようとする決心を大統領同志と迅速に共有し、共和国武力の戦闘区分隊にロシア武力と協同してウクライナのネオナチ占領者を撃滅し、クルスク地域を解放するという命令を下した」と、金総書記自らが対露派兵を決断したと語っていた。
金総書記は北朝鮮の派兵はロシアのプーチン大統領の昨年6月の訪朝の際に発表された「包括的戦略的パートナーシップ」に基づくものであるとして「参戦は正当なことであり、これは我々の主権的権利の領域である」と開き直っていた。
2023年にウラジオストクで会談したプーチン大統領と金正恩総書記(朝鮮中央通信)
競馬の予想同様に北朝鮮の動向、特に権力を継承して以来、海外メディアのインタービューに一度も応じたことのない最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の動静を予想、もしくは占ってもまず的中することはない。世界最高の情報機関と言われている米CIAをもってしても、また北朝鮮を48時間マークしている韓国の情報機関「国情院」であっても当てることは容易ではない。
首都モスクワの「赤の広場」での第二次大戦の対独戦勝80周年記念式典と軍事パレードには中国や旧ソ連構成国など約30の国・地域の首脳や高官が出席するが、北朝鮮からは駐ロシア大使が出席する。案の定、金正恩(キム・ジョンウン)総書記は出席しない。
意外なことではなく、予想されたことだ。実際に北朝鮮は「金総書記が出席する」と一度も公言、口外したことはない。周辺国の外野が騒いだだけだ。
第二経済委員会傘下の主要な軍需工場を視察した金正恩総書記(朝鮮中央通信)
北朝鮮に打出の金小槌でもあるのだろうか?
今朝も北朝鮮は日本海に向けミサイルを発射していたが、アジア最貧国と言われているのにここ数年の国防力の増強と建設ラッシュには目を見張るものがある。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記は数日前にも軍事部門を担当する第二経済委員会傘下の主要な軍需工場を訪れ、「より多くの砲弾を生産せよ」と号令を掛けていた。
与党候補の韓悳洙前首相(左)と金文洙前雇用労働部長官(総理室と金文洙氏のHPからキャプチャー)
韓国の第21代大統領選挙の6月3日の投票日まで1カ月を切り、残り27日となった。
野党第1党の「共に民主党」は前代表の李在明(イ・ジェミョン)候補に決まり、すでに地方遊説を活発に行っているが、与党「国民の力」の候補はだ未確定である。金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官と韓悳洙(ハン・ドクス)前首相との一本化交渉が進まないからだ。
大統領候補の登録期限は5月11日。この日までに一本化が成立しなければ、保守は分裂選挙を強いられることになりかねない。そうなれば、共倒れは目に見えている。
大統領公邸から引っ越した時の金建希夫人(「JPニュース」から)
最高刑が死刑もしくは無期懲役の内乱容疑の裁判を受けている尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領はソウルの自宅マンションに移ってからマンション内を散歩したり、警護員の車で郊外のレストランでランチを取ったり、愛犬を連れて近くの公園を散策したり、一見余裕綽々の日々を送っているようにみえるが、金建希(キム・ゴンヒ)夫人については4月11日に大統領公邸から引っ越しした際にその姿が映像で捕えられただけで動静は全く伝えられていない。
夫が逮捕され、拘置所に収監された時、弁護士だけでなく与党の幹部らが入れ代わり立ち代わり面会に訪れていたが、金夫人は一度も面会することはなかった。金夫人が外出したのは夫が非常戒厳令を宣告した昨年12月3日に整形外科を訪れたのが最後で、かれこれ5カ月以上も外出を控えている。
金夫人は先月、野党が国会に参考人として出席を求めた際には「心身衰弱」を理由に出席を拒んでいたが、マンションから一歩も出ないのはそれなりの理由がある。
尹錫悦前大統領と大統領候補の李在明氏と韓悳洙氏(大統領室と民主党HPと国務室から筆者キャプチャー)
日本では考えられないような異常事態が韓国で次々と起きている。一言で言って、国家の機能が根本から揺らぎ、実に「おかしい国」になってしまった。その理由は以下のとおりである。
金文洙候補(「JPニュース」から)
来月3日に実施される韓国大統領選挙の与党「国民の力」の候補は金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官に決まった。
世論調査の支持率で与党候補内ではトップを走っていた金文洙候補は本日午後に行われた最終予備選(決勝戦)で56・53%の得票率を得て、43.47%の前党代表の韓東勲(ハン・ドンフン)候補に約13ポイントの差を付け、大統領候補に正式に選出された。
金文洙候補は保守の伝統地盤である慶尚北道の出身である。国会議員も1996年から2006年まで3期務め、その後、首都圏に属する京畿道の知事も2014年まで2期務めるなど政治キャリアは申し分ない。
尹錫悦前大統領の夫人、金建希氏(大統領室から)
韓国の検察(ソウル南部地検)は4月30日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領夫妻のソウル市内のマンション自宅に家宅捜索に入ったが、これは「コンジン法師」と呼ばれている易者、チョン・ソンベ氏と尹夫妻のただならぬ関係を調べるためだ。
検察が示した捜索令状には「容疑者ら(チョン氏と他1名)は2022年4月から8月にかけて公職者の職務と関連し、公職者の配偶者に対して贈答品を提供した」と記載されていた。公職者とは尹前大統領であり、その配偶者とは金建希(キム・ゴンヒ)夫人を指していることはあえて触れるまでもない。
家宅捜索は7時間半に及ぶもので自宅にいた元検察総長の尹前大統領は捜査が長時間に及んだことに苛立ち「早くやって帰れ」と怒鳴ったようで、また、金建希(キム・ゴンヒ)夫人も押収対象が100項目に及んだことから「度が過ぎる」と嘆いたそうだ。
野党「共に民主党」の李在明大統領候補(李在明前代表のHPから)
城南市長時代の柏?洞用途変更利疑惑を巡る「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補の「虚偽事実公表容疑」は3月26日の2審(高裁)で逆転無罪の判決が出ていたが、大法院(最高裁)は本日午後、検察の控訴を認め、高裁への差し戻しの判決を下した。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の罷免により新大統領を決める6月3日の大統領選挙は李在明候補の圧勝が予想されていたが、大法院の判決で混沌としてきた。
大法院は、昨年11月に有罪とみなし、懲役1年、執行猶予(2年)の有罪判決を下したソウル地裁に軍配を上げたことになるが、1審通りならば、李候補は議員失職、被選挙権剥奪で大統領選挙には出られないことになっていた。